ワインの楽しみ方
ワインなどの嗜好品の楽しみ方は、「違いがわかること」です。これに尽きます。
自分が今何を飲みながら、美味しいと感じているのか、認識した上で口にすることでその味を覚え、次回も飲んでもみようと思うのです。
良くわからないが美味しいものは携帯電話で撮ることで、記憶の定着にも繋がりますが、ワインの場合は何よりも「ぶどうの品種を分かって飲む」ことはとてもワインの楽しみ方が変わります。
6種類のぶどうの品種は暗記しておくことです。原産地や年代よりも品種を覚えることが大事です。
シャルドネ / 白ぶどう
シャルドネは一番良く聞く名前のぶどう名です。「シャブリ」というワインに使われています。
「シャンパン」の多くにもこのシャルドネが使われています。
味わい
シャルドネの香りはリンゴや柑橘系果物の香り、味は酸味とコクがあります。
シャルドネの特徴は樽熟成(ステンレス樽熟成)して、より高級なワインへ変貌するポテンシャルを持っていることです。
樽熟成をしたものは香りもバニラのように広がり、味わいもミネラル分を多く感じられます。
ソーヴィニヨン・ブラン / 白ぶどう
ソーヴィニヨン・ブランはフランスのぶどうだが世界的にも人気があり、アメリカでは同じぶどうでも「フュメ・ブラン」という名前で栽培されています。赤ワイン用のぶどう「カヴェルネ・ソーヴィニヨン」の親のぶどうです。(カヴェルネ・ソーヴィニヨンはカベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの交配品種)
味わい
ソーヴィニヨン・ブランは香りも味わいも野性味溢れ、パワフルです。
香りは青草や芝生の匂いが近く、スパイシーさもあります。ツンとくるのも特徴です。
味わいは基本的に辛口だが甘口ワインに使われる場合もあります。
アルコール分とぶどうのエキスが豊富な味わいです。
リースリング / 白ぶどう
リースリングは世界で作られていますが、フランスやドイツで作られているものが有名です。特にドイツワインに多く、ドイツワインの少し甘めの味わいの印象はこのリースリングによるものです。長期熟成(長い年月)にも耐えることができるので年代物の高級ワインになることもあります。
味わい
リースリングは年代の若いワインでは、花や青リンゴ、柑橘系の果物の香りです。味わいは少し堅いイメージのものもありますが、年代が若くても、時を経たものでもみずみずしさがあるワインです。
長期熟成(10年以上経った)ワインになると、複雑な香りとほのかな甘みを感じることができます。
長期熟成したリースリングの香りは幅が広いです。ぶどうのパワーが強いためか、時が経ってももぎたての香りがするものあり、産地によっても強弱の差が大きいです。
セミヨン / 白ぶどう
セミヨンは辛口のワイン用にも甘口のワイン用にも使われています。辛口ワインでは日本でも栽培され、比較的テーブルワイン(お手頃ワイン)として飲まれることが多いです。
甘口ワイン用としては、「世界の最高峰の甘口ワイン:シャトーディケム」というフランスのワインに使われています。(セミヨンとリースリングで作られる)
味わい
セミヨンは辛口ワインとしては、香りも味わいも非常に飲みやすいです。
酸味も少なめで、辛口ワインとして料理に合わせる場合でも大丈夫です。
甘口ワインの場合には、香りは蜂蜜のように濃厚で、味わいは高貴で濃密です。上品な甘さの後の余韻はすっきりといつまでも続きます。
ミュスカデ / 白ぶどう
ミュスカデと似た名前で「ミュスカ」と呼ばれるぶどうがあります。このぶどうとの違いは明確にしておきます。
■ミュスカデとの違い
フランスで「ミュスカ」と呼ばれるぶどう品種は、マスカット(日本)、モスカート(イタリア)などとも呼ばれ、果実味のある少し甘めのワインを作り出します。
味わい(ミュスカデ)
ミュスカデの香りはリンゴに似た果実が溢れています。
味わいは酸が生き生きとしていますが、単に酸っぱいわけではなく、新鮮味を感じることができます。
ハズレのワインが出にくく、料理に合わせる際も想像がしやすいです。
ゲヴェルツトラミネール / 白ぶどう
ゲヴェルツトラミネールはフランスとドイツで作られているのが有名です。味わいに独特な個性があります。普段ワインに飲み慣れていない人にも紹介をすると、楽しんでもらえるでしょう。
味わい
ゲヴェルツトラミネールの香りの違いは、普段飲み慣れていない人でもわかりやすいです。
わかりづらい表現方法をするワインが多い中、「ライチやバラの香り」が判断しやすいです。
味わいは、ワインのポテンシャルにより強弱はありますが、酸味は低くなめらかな口当たり。
あくまで辛口ワインの分類に入りますが、このワイン一本で食前から食後まで楽しめます。