「フランスのAOC」と「日本のGI」

もっとワインを知る

AOCという言葉をを聞いたことがあるでしょうか。

日本にもGIというものがあります。

正しい産地であることを示す

簡単に言うと、産地を偽装したワインを出さないために国で法律を作っています。

AOC (フランス)

Appellation d’Origine Contrôlée

このAOCはフランスの原産地統制呼称制度というもので、「静岡県産以外のお茶は静岡茶と名乗れない」というような法律のことです。

フランスのAOCの特徴は、産地以外にも非常に厳しいルールがあるところです。

品種はもちろん、栽培法や醸造法までがここの土地のルールに則っていないと「ここの土地」のワイン名を付けることは許されません。

つまり、単にフランスのブルゴーニュ地方で作られたワインに「ブルゴーニュ」と命名していいわけではなく、AOCルールに従ったものだけが「ブルゴーニュ」と名乗ることができるということです。

AOCはラベルに書いてある

フランスのワインのラベルを見てみてください。

AOCというルールに守られているワインは、ワイン名と共に「Appellation d’Origine Contrôlée」の表記があります。

AOCと呼ぶためにはルールが厳格化されすぎているためAOC以外の品質分類があります。

AOC→ VDQS→ Vin_de_Pays→ Vins_de_Table という順番でルールの厳しさが変わってきます。

これらもワインのラベルに書いてあるので気にして見て欲しいと思います。

また、法律なので数回の改正がされてきています。4段階が3段階になってきたり、AOPと呼ばれるヨーロッパでの認証も出てきています。

但し、現状はすぐには変わってきてはいません。少しずつラベルを確認してみてください。

GI   (日本)

Geographical Indication

日本では「GI」と呼ばれる地理的表示のルールがあります。

地域のブランドを守るために国が行なっています。

日本で特徴的なのは、この「GI」を名乗るためには各々の委員会や組合などの管理機関に合格したものだけが呼称を許され、数が少ないということです。

以下に上げるのは合格したものだけが許される呼び名です。

「日本酒」

「山形(日本酒)」

「白山(日本酒)」

「灘五郎(日本酒)」

「北海道(ワイン)」

「山梨(ワイン)」

「壱岐(麦焼酎)」

「球磨(米焼酎)」

「薩摩(さつまいも焼酎)」

「琉球(泡盛)」

「山梨」のルールは

ここに「山梨」と名乗ることが出来るためのルールを挙げてみます。とても厳しいので今後のありがたみも変わってくると思います。

・山梨県で取れたブドウのみ

・ブドウ品種は甲州、マスカットベリーA、カベルネソーヴィニヨン、シャルドネなど、指定品種42品種に限られる

・一定の糖度以上のブドウのみ使用している

・山梨県内で醸造、貯蔵及び瓶詰めが行われている

・アルコール度は辛口が8.5%以上、甘口が4.5%以上である

・補糖、補酸等には一定の制限がある

・山梨管理委員会に合格すること

ワインの国 山梨
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